2014年6月14日

地域交流シンポジウム

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[大会パンフレットより]
 日本劇作家協会に入会している劇作家を地域別に見ると圧倒的に東京が多い。これは圧倒的に東京に演劇の才能が多く集まっていることを意味している。が、しかし・・・それでは東京の演劇が圧倒的にオモシロイのかというとそれは違う。
今回は北海道から沖縄まで各地域でオモシロイ演劇を創り続ける人間達を結集し各地域で必見のオモシロ演劇を自慢しアピールし、また「アンタんとこのオモロイってどういうふう?(名古屋弁)」と各地域のオモシロイを追究し、「何だてそれ、ビックラこいてまった!(名古屋弁)」と各地域のオモシロイ演劇を発見するシンポジウムです。来年には全国から短編チャンピオンが集まる大イベント「劇王~天下統一大会再び~」も開催決定!この大会についても語り合います。必見! (佃 典彦)

「言論表現の現在形」から「温泉の劇場性」まで

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[大会パンフレットより]
「国家が芸術表現にお金を出すのは、国が道を誤った時に真っ先に批判してくれるのが芸術だからです」と言ったのはドイツの国立劇場の職員だそうだ。この話を聞いて「うらやましい」とか「ちょっと感動した」とか、呑気に感心していたのが30年前。「特定秘密保護法」が制定されその真逆に国が向かっているとき、表現はどうなっていき、表現者はどこに立つんだろうか。
「人がときどき温泉に行ってだらだらと過ごすのは、人生を見失った時にとりあえずぼんやりすることを許してくれるのが温泉だからです」と言ったのは大正から昭和を生きたある文豪だという。それを聞いて「あほらしい」とか「いささかいい気すぎないか」と呆れていたのが、自分が温泉デビューする前の若き日。日常の社会生活じたいが既に消費と怠惰に溺れることを強制する現在、あらためて温泉は私たちを何とかしてくれる場所として機能しうるのか。
硬軟とりまぜ世の中の矛盾と欺瞞を撃つ、社会学者・宮台真司氏と、一癖も四十八手もある劇作家協会・言論表現委員会のめんめんが、温泉でなければ許されない社会派おとぼけトークを朝っぱらからぶっ放す。 (篠原久美子、坂手洋二)

智春 路上パフォーマンス

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渡辺えり講演会「夢見る力 ── 舞台に恋して」

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[大会パンフレットより]
 劇作家協会を結成したのは20年前。その頃、一般の方たちは舞台の上で喋る役者は、思い付いたことを整理して喋っているのだと思っていたらしい。劇作家という台本を書く職業があるというと首を傾げられたものである。
 演劇は劇作家がいないと成り立たない。そんな劇作家の活動がもっと知られ、職業として認められ、食っていけるようにしたい。という思いが、この協会を始めようというきっかけになったのだ。
 主義主張も趣味も違う劇作家たちが集まって20年。個人のことより全体を考えながら頑張った20年だった。使いやすい劇場の建設のアドバイスや新人育成。様々な時を共有しながらここまで歩いた。
 花以上の花、木々以上の木々、自然以上の自然を造ろうと必死で生きてきた私の人生を振り返りつつ、東北の今、宮澤賢治の頃の東北と今の東北を比較ながら現在の日本の危うさを考え、今後、私たちがやれることを探って行きたい。 (渡辺えり)

北村 想 特別講座「通りすがりの北村想に聞きたい幾つかのこと」

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[大会パンフレットより]
 特別講座の特別な理由は、参加者全員にもれなく特別なgiftがある。他には特別なことはナイが、参加者が注意(留意)しなければならないのは、この講座(正確には、樋口ミユ女史によるインタビュー形式)を受講することによって、そこから先の人生が変わったり、つまり未来が変容したりすることがあることだ。
 ここだけの話、『○福の○学』の総裁大○○法に、あの霊言のドラマツルギーを伝授したのは、北村想だといわれている。ただし、本人は信仰はナイ。近著『恋愛的演劇論』においては、世界史上初めて量子力学による表現論(演劇論)を発表した。もし、ノーベル演劇賞があれば、受賞候補の筆頭だといわれている。 (北村 想)

演劇ユニットてがみ座『乱歩の恋文 −芝居小屋バージョン-』

 **撮影/中才知弥(Studio Cheer)
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[大会パンフレットより]
 この作品は、大正12年、帝都東京の残照の中を「江戸川乱歩」として虚名を馳せていく平井太郎を、その妻 隆子の視点から描き出した物語です。乱歩作品へのオマージュを散りばめながら、虚と実が入り混じる錯綜した世界の中にほんの一片の真実を宿らせることを目指して創り上げました。
 2010年てがみ座 第三回公演として王子小劇場で初演、のち12年シアタートラム ネクスト・ジェネレーション VOL.4にて再演した本作に、再び息吹を与えようと決意したのは、まさに芝居小屋「永楽館」と出逢ってしまったからに他なりません。
 城下町「出石」に建つ永楽館は、明治・大正期の面影をそのまま残し、但馬の大衆文化の象徴として長い間たくさんの方々に愛されてきました。かつての大衆文化の温かくも懐かしく、それでいて猥雑な紅い残り香に、東京は浅草の芝居小屋、そして江戸川乱歩の世界そのものを引き込んで上演します。
 ここでしか味わえない劇を、劇作家大会のためだけの新たなる座組で織り上げます。是非ご覧ください! (長田育恵)

出石 永楽館
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「あつまれ!ピッコロひろば」in 豊岡

左から:眞山直則、吉江麻樹、亀井妙子、風太郎
[大会パンフレットより]
 私たち兵庫県立ピッコロ劇団は、今年で創立20周年を迎えました。旗揚げ当初から公演活動と共に、様々なワークショップや、学校現場での演劇指導なども積極的に行ってきました。
 今回は3歳から5歳までの子どもたちを対象に、絵本の読み聞かせや、一緒に楽しめるゲームをし、最後には短いお芝居を上演します。楽しい劇との出会いが、いつかは劇場への架け橋になればと思います。見るだけの演劇にとどまらず、想像力や表現力を発揮して劇や物語のなかへもう一歩踏み込んでいただきます。
 みんなで声を出したり身体を動かしたりしながら、おやこで演劇を楽しみましょう!

スペシャルリーディング『をんな善哉』

[大会パンフレットより]
 戯曲は上演するだけではありません。読み聞かせるリーディングという手法があります。今回は、劇作家大会というお祭りらしく、とても豪華なキャストによるスペシャルなリーディングを企画してみました。取り上げる作品は、昨年度の鶴屋南北賞受賞作である、鈴木聡氏の『をんな善哉』です。
 出演者は、竹下景子、中山仁、渡辺哲、阿知波悟美、岡本玲、柳下大、綱島郷太郎、田中真弓、宇梶剛士、辰巳琢郎、円城寺あや。演出は私・中津留章仁が務めます。
 今大会でも指折りの、超豪華なオススメ企画です。そこのあなた、これを見逃したら後悔しますよ。ご期待ください。 (中津留章仁)
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鴻上尚史ワークショップ「声のレッスン ~声を使うすべての人のために」

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[大会パンフレットより]
 三時間で、発声の基本をみっちりやりましょう。べつに俳優だけ向けではありません。声をつかう全ての人向けに、「あなたがあなたの声のメカニズムを知り、あなたがあなたの声をより自由に使う」ためのレッスンです。
 あなたはどんな声を獲得したいですか?正しい発声とはなんだと思っていますか?楽しく、自由に、かつ、徹底的に声のメカニズムをさぐります。まあ、楽しくやりましょう。 (鴻上尚史)

こうのとりシンポジウム 〜子育てと表現〜

石原 燃 棚瀬美幸 角 ひろみ 中澤日菜子 智春 玄月
[大会パンフレットより]
 子どもを育てながらも創作活動できるかなあ。言葉と格闘する時間はあるんだろうか? 稽古に行く時間は? 子どもが病気になったら? そもそも、作品そのものが作家にとっては“子ども”です。2種類もの“子ども”を育てるなんて、想像するだに身震いが……
 そう思って、子どもを持つことを諦めたり躊躇ったりしている人は多いはず。私自身そうでした。ですが、子どもを持つことになりました。今現在、乳飲み子を抱え、振り乱れて生きております。
 働く作家の少子高齢化。打ち勝つ術はあるのでしょうか?御前上等なお話ではなく、七転八倒しながらの子育て創作実話を聞いてみたいと思います。また、子育てしていたからこそ、作品が変わっていくことがあるはず。作品を紹介しながらのわいわいトークをお楽しみください。子育てや創作活動に直面していない方も、もちろん女性も男性も問わず、お気軽にご来場ください!! (棚瀬美幸)

“月いちリーディング ” 豊岡出張スペシャル

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[大会パンフレットより]
 月いちリーディングは、劇作家協会が4年前から行ってきた、戯曲のワークショップです。毎回、公募で集まった作品の中から、劇作家協会のリーディング部(という部があるのです)が一本を選び、俳優がドラマリーディングを行います。その後、作者と、ファシリテーター、集まった観客のみなさんとが一緒になって、どうしたらもっと魅力的な戯曲になるのかを探る、そんな内容のワークショップです。肩の力を抜いて車座になって、わいわい語りながら、ブラッシュアップのヒントを探ります。
 今回の劇作家大会では豊岡出張スペシャルとして、岩松了さん、松本修さんをゲストにお呼びし、スペシャル版として行います。ディスカッションをしながら、ゲストの劇作への思いや、考え方もあわせてお聴きいただけるプログラムです。さあ、あなたも一緒に、新しい傑作戯曲誕生のお手伝いをしてみませんか? (山田裕幸)

青木 豪 プレゼンツ「青木さんちのシェイクスピア」

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[大会パンフレットより]
 「文士劇」なんてものをご覧になったことがある方はいらっしゃいますか。普段は部屋に籠もり続けている作家たちが舞台に上がり、ここぞとばかりに演じ倒すというあれです。僕は見たことがありません。せっかくの劇作家大会。僕はですから、その文士劇なるものを演出してみることにしました。シェイクスピア作『夏の夜の夢』の第五幕一場を、赤澤ムック、奥山雄太、鴻上尚史、小松幹生、土田英生、内藤裕敬、中津留章仁、横内謙介、マキノノゾミ、わかぎゑふ(敬称略)といった豪華劇作家たちの出演に加え、「月」と「石塀」役はオーディションを敢行! 複数名で一役を演じていただきます。うまい下手とか、完成度とか、今回ばかりは忘れましょう。だって稽古時間は少ないし、プロの役者も少ないし、何よりその日はお祭りなのです。お酒を片手に出るなり見るなりどうぞお楽しみくださいませ。 (青木 豪)

レセプション

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[大会パンフレットより]
 当日滞在している劇作家、ゲスト、お客さんが集まって、ざっくばらんに仲良くなろう!というのがこのレセプションパーティーです。
 メインイベントは有名劇作家やゲスト、豊岡市などからご提供いただいた豪華プレゼントが当たる「大抽選会」。もちろんただの抽選会ではありません。「演劇と温泉にどっぷりつかる!」仕掛けをご用意しています。
「劇作家『豊岡』レポ!」では、第一線で活躍する劇作家たちが技術とセンスを総動員して、豊岡の名物、名産品のキャッチコピーを生みだします!劇作家ならではの視点、言葉が思わぬ魅力を引きだすかも!?
 満を持して誕生した「日本劇作家協会関西支部の創立記念懇話会&祝賀会」も注目です。関西のノリのいい劇作家たちがどんなことをしてくれるのか乞うご期待!
 他にも演劇と豊岡がますます好きになるイベントが盛りだくさんです!どなたでも大歓迎のパーティーですので、ぜひ奮ってご参加ください!(相馬杜宇)


14日の他の企画

**写真は12/13日のページ

対決!「劇作の鉄人」(第2回)
街角リーディング
羊屋白玉ワークショップ「豊岡の風土とfoodを巡り、創り観せる四日間」
平田オリザ「戯曲セミナー」(第3回)
俳優向け戯曲講座「戯曲はこう読め!」(小松幹生)
矢内原美邦「初心者向けの朗読ワークショップ~身体と言葉~」(第2回)
復活! ゴールド劇場特別公演

 ⇒ 大会4日目の写真(2014年6月15日)

JPAC (Japan Playwrights Association CONGRESS) 2014 in Toyooka