2014年6月12日

羊屋白玉ワークショップ「豊岡の風土とfoodを巡り、創り観せる四日間」(第1回@日高町)

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[大会パンフレットより]
 豊岡市には様々な自然があります。その恩恵として城崎温泉があるといっても過言ではありません。豊岡市を縦断する円山川や、竹野町の海岸、日高町の森をバスや徒歩で巡りながら、演劇の素材を発見し創作する、プチサバイバルなワークショップです。
 一緒に巡っていただく森と川と海の案内人は、山陰海岸ジオパークガイド代表、かんなべ自然学校を運営するミスター日高町こと前田敦司さんと、山陰海岸国立公園内に設立した日本で唯一のスノーケリング体験のできるビジターセンターの館長、ミスター竹野町こと本庄四郎さんです。わたしも初めての体験です。豊岡市の自然にとっぷり使って、作品をつくりましょう。 (羊屋白玉)

豊岡市民プラザアートスクール公演『豊岡駅前小鳥店Ⅱ』

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[大会パンフレットより]
 オーディションに残ったのが7名。中2、高1、23才、24才、29才、50才代、60才代。私が書かないと、この年齢構成の台本がないじゃないの。それが2年前のスタートだった。豊岡から若者達は進学や就職で出て行ってしまう。帰って来る者もいれば、もう思い出せない者もいる。気まぐれに帰って来たかと思ったら、いつの間にか誰も姿を見なくなってしまう者もいる。やはり故郷が恋しくて、地元を転々とするフリーターもいる。今まで電線に並んでピーピーやっていた小鳥達が、あっという間に飛び去るのに似ている。
コウノトリは豊岡に帰って来た。それを守り、育む努力をしているが、いつか一瞬に姿を消しはしないかと、どこか不安なこの街だ。小鳥達の話にしよう。気まぐれな彼女達の現在を空の上から見てみよう。『豊岡駅前小鳥店』は、そうしてできあがっていきました。 (内藤裕敬)

俳優向け戯曲講座「戯曲はこう読め!」

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1日目:鐘下辰男

 
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2日目:マキノノゾミ


小松幹生

3日目:小松幹生

 
横内謙介

4日目:横内謙介


[大会パンフレットより]
「戯曲の読み方が分からない」、「よく劇作家や演出家に『ホンの読み込みが甘い』と言われる」そんな俳優や俳優を目指す方に特にオススメしたいのが本講座です。俳優にとっては、演じる力と同じくらい、あるいはそれ以上に求められるのが戯曲を読み込む力。とは言え、日本では戯曲の読み方を学ぶ機会が少ないのが現状です。
 この講座では第一線で活躍する劇作家四人が日替わりで、戯曲を読解する方法を分かりやすく伝授します! 気になる劇作家の講座だけを受講することも可能ですが、作風も、おそらく戯曲読解のアプローチも異なる四人の講座を制覇すれば、新たな道が開けるかもしれません。
もちろん俳優以外にも、より深く演劇を楽しみたい観客の方や、劇作家の真意を理解したい演出家、他の作家のノウハウを知りたい劇作家の参加も大歓迎です。ぜひこの機会に「読める人」を目指しましょう! あなたの参加を心よりお待ちしております。(相馬杜宇)

平田オリザ「戯曲セミナー」(全4回)

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[大会パンフレットより]
 このセミナーは、戯曲を書くという行為を技術の側面から分析し再構成して、短編戯曲を短期間に仕上げるところまでを行います。場所(空間) 、背景(時間)、問題(運命)、登場人物、プロット(構成)、エピソード(話題と)いった要素に戯曲を分解し、各段階に応じて、何を気をつけるべきかを考えていきます。
 私は「いい戯曲」を書く方法を皆さんに教えることはできませんが、ダメな戯曲を書かない方法を伝えることは、ある程度できるのではないかと考えています。多くの劇作家を産み出してきた、この教授法を、今回は、集中的に少人数で経験してもらいます。
 最終日には、発表を行いますが、その内容については参加人数と参加者のレベルによって変わることになると思います。(平田オリザ)

関西演劇シンポジウム「豊岡のことが知りたいっっっ!」

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[大会パンフレットより]
 志賀直哉ら、日本の文豪たちが逗留したことで有名な城崎温泉。その一大観光地を有する豊岡市の文化政策が活気づいている。大阪から150キロ離れたこの土地で今、何が始まろうとしているのか。同じ関西圏でも、現在大阪市には公立の劇場はない。かつて活況を呈したミナミのど真ん中に位置する精華小劇場は、市の財政難のため閉鎖され、劇場を含む小学校の施設全体が、取り壊しの最中である。もちろん京阪神地区全体の文化状況を見渡せば、悪いニュースばかりではないが、なぜ自治体の取り組みにこれほどの落差が生じてしまうのか。
 このシンポジウムでは、城崎国際アートセンターや『豊岡駅前小鳥店Ⅱ』の舞台製作の現場に関わる方々の生の「声」に耳を傾けながら、豊岡市が目指す未来像を知る。それらの事例は、どの地域にも当てはまる問題を気づかせ、解決のための示唆を与えてくれるだろう。本企画が関西の閉塞をこじ開け、新風を吹き込む。( 岩崎正裕 )

開会式

豊岡市長

中貝宗治 豊岡市長

 
兵庫県知事

吉本知之 兵庫県副知事

日本劇作家協会会長

坂手洋二 日本劇作家協会会長


[大会パンフレットより]
 大会の開幕を告げる式典。大会実行委員長・中貝宗治市長の豊岡スペシャルプレゼンテーション、観世流能楽師・田茂井廣道による新作能『田道間守から間狂言』、日本劇作家協会会長・坂手洋二からのご挨拶。セレモニーのみに留まらず、バラエティ企画“城崎温泉殺人事件”が勃発!? オープニングから盛りだくさんでお届けします。(丸尾 聡)
[式次第]
 1 能 『田道間守』より間狂言
 2 大会実行委員長 中貝宗治豊岡市長 挨拶
 3 兵庫県副知事 吉本知之氏 祝辞
 4 市長による豊岡市プレゼンテーション
 5 大会運営委員長 坂手洋二劇作家協会会長 挨拶
 6 城崎温泉殺人事件 勃発編

城崎温泉殺人事件

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[大会パンフレットより]
 劇作家大会の開会式で、「ちょっと待った!」と刑事が登場。「この場で殺人事件が起こった」と、告げます。しかし犯人の目星はついているものの、刑事一人では人手不足。そこで参加者は刑事の部下になっていただき、温泉街にいる人物やモノを頼りに、あっちこっちと奔走して犯人を探してもらいます。
 もちろん外湯につかりながら、マイペースに探してもOK。せっかく城崎に来たのだから、街を見てまわりたい! そんな方にはうってつけのこの企画。お友達と、もしくは一人で街をめぐりながら、あちこちのヒントを探しましょう。
 参加希望者は、開会式に出ていなくても大丈夫。今日は30分間だけ、続きはまた明日など、日にちをまたいでの参加も可能です。
 最後には閉会式では犯人が分かるイベントも開催予定。さて何人の人が真犯人を当てられるかな? ( 堀川 炎 )

ミナモザ『WILCO』(公開稽古、ワーク・イン・プログレス)

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[大会パンフレットより]
「明日、戦争に行く」。現代の日本で生まれた青年が選んだ道、それは他国の軍隊に入って戦争に行くことだった。かたくなに戦場を目指す彼の心に潜むものは一体何なのか? 政治的な意志か、崇高な目的か、過剰な自己実現欲求か、それとも……。
『WILCO』は戦争を本能の視点から読み解く物語です。日本には太平洋戦争を描いた優れた戯曲がたくさんあります。しかし、戦争は過去のものではありません。私たちの生活のほんのちょっと先に存在しているものです。これまでも現代を生きる人の矛盾と葛藤を描いて来たミナモザが「今、ここにある戦争」を描きます。
 タイトルの“WILCO”とは軍事無線用語で「了解。命令に従います」の意味。主人公が従う「命令」とは何なのか――。
 6月25日(水)〜29日(日)に東京の座・高円寺1でおこなわれる公演の稽古を公開。お客様からご意見をいただき、作品の深化を目指します。ぜひ、この作品の創作過程に参加してください。 (瀬戸山美咲)

+シンポジウム「ドラマターグ/ドラマトゥルク 演劇創造の新たなシステムの可能性について」
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[大会パンフレットより]
 日本の演劇界でも認知されつつあるドラマターグ/ドラマトゥルクという職業。作品創造で重大な役割を果たすといわれるドラマターグ/ドラマ トゥルクですが、彼らは一体何をする人間なのでしょうか。作家のご意見番? 広範な知識を持つ知的エキスパート? 出演者と演出家をつなぐ人? 作品と観客をつなぐ人? 現場によって、その解釈、役割はさまざまです。今回のシンポジウムでは、ミナモザ作品『WILCO』の上演を通して、ドラマターグ/ドラマトゥルクと演劇創造の新たなシステムの可能性について語り合います。
 出演者は戯曲のブレインチームである文芸部を持つ劇団「イキウメ」の主宰・前川知大、ダンスのドラマトゥルクとして活躍す る中島那奈子、ミナモザで継続的にドラマターグをつとめる中田顕史郎、ミナモザ主宰の瀬戸山美咲。司会は日本劇作家協会会長・坂手洋二がつとめます。

対談:内田 樹×平田オリザ「文化資本はどこで蓄積されるのか?

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[大会パンフレットより]
文化資本とは───
 城崎国際アートセンターは、中長期的に、この地域に、様々な意味の「文化資本」を蓄積していくための施設として開設されました。
 内田樹さんは、『街場の現代思想』のなかで、所得格差による文化資本の偏りの問題を取りあげています。私は、『新しい広場を作る−市民芸術概論綱要−』(岩波書店)のなかで、今後、文化資本の地域間格差が広がっていることに警鐘を鳴らしました。
 この対談では、文化資本の話題を出発点として、内田さんの城崎や豊岡市に関する思い出や、ご自身の能の舞台経験などについてもお伺いしたいと考えています。(平田オリザ)

ろりえ『俺たちの劇 inspired by 屋根裏』

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[大会パンフレットより]
東京生まれ、東京育ちの私には、故郷らしい故郷みたいなものがない。
言ってしまえば、東京が私の故郷なんだけど、
誰かの故郷になるには、東京はあまりにも手あかが付きすぎている。

あの人と出会ったのは、社会人一年目の夏。
学生時代に通った居酒屋で、たまたま相席になった。
演劇なんて見たこともなかったけど、いい人そうだったので、見に行ってみた。

「正直、内容は全然よくわからなかったけど」
「なんか、この人たち面白いなあって思って」
「なにかお手伝いできないかなって」

劇団を続けるのは本当に大変なことだけど、でも、やっぱり、私はこの人たちが好きだし、あの人のことが好きだったから、大変だったけど、苦しくはなかった。
周りの友達がどんどん結婚していくたびに、少しは不安にもなったけど、私はこの暮らしが好きだったから、大丈夫だった。

あの人の為なら、私は大丈夫だったんだ。

・・・

あの人が、演劇を辞めるという。

私を置いて、故郷に帰るという。

帰る故郷があるのは、ずるいと思う。

君が故郷に帰ったら、私は東京で独りぼっちだ。

そんな、劇です。  (奥山雄太)

らくげき『フィガロの決戦!』(ディヴェルティメント・テアトラーレの試み)

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[大会パンフレットより]
「楽劇」と書いて「らくげき」と読みます。そのココロは「演じて楽しく、観て楽しい音楽劇」。大層な舞台装置やオーケストラを使うことなく、ピアノと簡単な大道具だけで、しかも日本語で、どこででも気軽に歌い演じ、鑑賞する、新しいジャンルの音楽劇です。
 今回はモーツァルトのオペラ『フィガロの結婚』の後日談。ナポレオン軍に占領されたスペイン・セビリアを舞台に、おなじみ『フィガロ』のドタバタ劇が始まります。ナポレオンに祖国の「近代」を夢見て親仏派となり占領に協力する伯爵、愛国心から抗仏ゲリラに走るケルビーノ……『フィガロの結婚』の登場人物たちが祖国の占領という一大事にそれぞれの想いで行動します。
 劇中で使用する歌はもちろん、すべて『フィガロの結婚』の美しい音楽。オペラファンだけでなく、大人から子供までハラハラドキドキで楽しめる、そしてアッと驚く結末と、爽やかなフィナーレに感動必至の一幕。ぜひご家族連れでどうぞ。(伊佐山紫文)

復活!ゴールド劇場特別公演

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[大会パンフレットより]
── その昔、城崎温泉に何軒もあったストリップ小屋。
今は時代の流れで全て閉館。
しかし、劇作家大会の期間だけ、復活します。
妖しげな昭和のレッドライトのもと、女の性(さが)を語るは、伝説の女優・松野井雅。
毎回15名。選ばれた者だけが見ることのできる徒花の失楽園。(松枝佳紀)

 ⇒ 大会2日目の写真(2014年6月13日)

JPAC (Japan Playwrights Association CONGRESS) 2014 in Toyooka